研究室のカギは映画でみる生体認証そのもの

biometrics_key志望校というか、憧れているというレベルの大学の教授さんが、なんとうちのマンションのお隣に住んでいます。マンションの理事会で一緒になった父親がそれを聞きつけ、図々しくも娘が志望していると話したそうで、なんと大学に遊びに来ていいと言って頂きました。母も大喜びで是非行きなさいというので、期末試験が終わった平日の午後、お隣の教授さんを頼って、母と一緒に大学に見学させてもらいに行きました。

TVの番組などでも目にしたことのある正門の所には、守衛さんがいて私たちを待ち構えていました。教授の名前を出すと入館証さえ持たされず、そのまますんなり内部へ案内してもらいました。教授の研究室の学生さんが案内役としてついて周ってくださり、キャンパスのあちらこちらを歩いて回りました。さすが人気の有名大学です。施設も通っている学生さんも、私の知っている他の大学、大学生より洗練されて見えました。

一通り大学施設を見て回った後、教授さんの研究室を訪問することになりました。研究室のカギは映画でみる生体認証そのもので、鍵と暗証番号、そして手のひらか手の指をかざしてセキュリティを解除していました。こんな厳重な鍵がかかっている研究室に入れてもらえるなんて、私も母もドキドキでした。

でも入ってみると、想像していた研究室とは違い、中は普通の会議室のような雰囲気でした。いつもマンションの外廊下ですれ違い、優しい笑顔で挨拶してくれる隣人さんは、研究室の奥では白衣を着て、少し難しい顔をして威厳があるように感じました。一目で優秀とわかる学生さんたちに囲まれ、皆に慕われ指示を仰がれている教授なので、本当に雲の上のような存在だと思いました。

最後はしっかり教授さんにお礼を言い、研究室を後にしました。研究室の扉が閉まり後ろから電子音で鍵が閉まる音が聞こえると、ちょっとだけほっとしたような気分になりました。